脊柱側弯症の話 - 装具治療が必要な方々のために (B-11 成人してから)
あやめの会 会報2号(平成5年発行)に掲載された寄稿より
東京都済生会中央病院 整形外科部長 鈴木信正
B-11 成人してから
装具治療が終わった後、どういう経過をたどるのかは未だ確定していません。装具終了後20~25歳で進行するというケースがまれにあります。手術を受けた方達は25歳までは毎年、そのあとは、2年置きに来るようにしていますが、装具の方もこれで終りではなくて、25歳までは年に一回は検診を受けることを勧めます。それ以後は年に2回は身長を測り2センチ以上短くなったらレントゲン検査が必要です。20歳を過ぎたら側弯は進行しない、すっかり治ったとは残念ながら言えません。ですから定期的なチェックは多少必要になります。ただ、曲がっているという事になんらのこだわりを持つ必要はありません。すなわち装具療法を卒業した時点ではそれが正常範囲内だというふうに考えていただければ良いと思います。