脊柱側弯症の歴史と手術の実際 (C-5 おわりに)
あやめの会会報3号(平成8年発行)に掲載された寄稿より
脊柱側弯症の歴史と手術の実際
済生会横浜南部病院 整形外科部長 小野俊明
C-5 おわりに
20度以下の軽度の側弯症では、あまり神経質にならず普段は病気の事を 忘れて結構ですが、定期の診察だけは絶対に忘れないで下さい。しかしながら、この会報を読まれている方は装具治療や手術治療が必要なお子さんやそのご両親 のほうが多いことと思います。学童期、思春期の多感な時期に長期に装具を装着したり、手術を受けたりしなければならないことは確かに辛く、忍耐のいること です。
我々医療サイドでもできる限りの努力はしますが、ご両親はもとより、親戚、教職員、友人など、多くの時間を一緒に過ごす社会生活の場面においても十分な バックアップと理解がなければ、肉体的かつ精神的に満足の行く治療は行い難いものである事を最後に強調しておきたいと思います。